「森鴎外との出逢い」

森鴎外との出逢い
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 小説「雁」はとりあえず買って来ましたが、ページ数が少ないと言っても100ページ以上もあり、なかなか読み始められないでいました。待望の夏休みに入ってからはさだまさしさんのソロセカンドアルバム「風見鶏」の発売がただただ待ち遠しくて何も手につきません。発売日当日はレコード店の開店時間が待ちきれなくて、開店する前に店に着いてしまいました。並んでいる人なんて誰もいなくて、一人だけ並んでいるのも変なので、近くをウロウロしていました。そのくせ店が開いてすぐには何となく入りずらく、わざと15分くらい経ってから店に入りました。レコードを買って家に帰ってきてからは「風見鶏」三昧とそしてギター三昧に明け暮れて夏休みの数日を満喫していましたが、ふと何故か、苦手な宿題は早めに片付けなければという極めて自分らしくない前向きな考えが脳裏に浮かんだのです。というよりも実は、グレープの曲の歌詞の中に「あなたに借りた鴎外も~」なんてフレーズがあったので、少しばかり森鴎外が気になっていたのです。 小説のタイトルが「雁」ということで、この小説はきっと「雁」が主人公なのだろう。さもなくば、いずれにしても「雁」のことについて書いてあるのだろうと勝手に決めつけて読み始めたのですが、主人公は「雁」ではありませんでした。少し読み進むと、主人公の散歩コースの途中に無縁坂という坂が出てきて、この小説に対する親近感と興味が一期に膨らみました。それでもこれまで本が大嫌いだった自分は、最初のうちは少し読み進んでは、残りのページ数を確認し、まだこんなにあるのかと言ってため息をついていましたが、読み進んでいくうちに、次はどうなるのだろうという好奇心を掻き立てられ、いつの間にか鴎外の世界にどっぷりと引き込まれて行きました。「雁」を読みながら頭の中では、傷ついたレコードのように、グレープの「無縁坂」がずっと繰り返されていました。森鴎外の小説「雁」のあらすじを次のページで簡単に紹介します。

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