[パソコンから携帯電話にメールが届かない。]
ある日突然、パソコンから携帯電話にメールが送れなくなりました。
パソコンに保存していた我が家のペットの写真を自分の携帯電話に送ろうと思って、ごく普通にOutlookを開き、メールに写真を添付したまでは良かったのですが、送信ボタンを何度クリックしても、送信トレイにメールが残ったままなのです。
いい加減諦めてOutlookを閉じようとすると、今度は下記のようなメッセージが………。
「送信トレイに未送信のメッセージがあります。メッセージを送信するには………終了してもよろしいですか?」
しかし不思議な事に、その逆の携帯電話からパソコンへはメールを送ることができるのです。一体何が起こっているのか?つい最近までは普通に出来ていた事なのに・・・・。
パソコンはもちろんiPhoneやルーターなどの設定をいじった記憶は全く無いし、また音楽や動画、アプリなどのダウンロードも最近は全然していないので、ウィルスが侵入したとも考え難いのです。ここ最近変わったことと言えば、強いて言うなら、一週間ほど前に家のWi-FiをJ:comからNeuro光に変えたことくらいなのですが、携帯電話もパソコンも普通にインターネットに繋がるので、これが原因とも考えにくいのです。
[受信は出来るのに送信が出来なくなった理由]
ここ数年は、J:COMのWi-Fiを使っていたのですが、元々最初に契約したプロバイダーはアットニフティでした。これまでこの「〜@nifty.com」のアドレスを至る所で登録して来たので、途中から変更すると全てを登録し直さなければならず、J:COMに変わってからも、ずっとニフティのアドレスを使い続けて来ました。そこで、「niftyメールが送信できない」と打ち込んで検索をしてみたら、何と、出て来たのです。
こんなのが直ぐに出て来るということは、メールが送信できなくなって困っている人が他にもたくさん居る証拠ですね。この赤く囲ったところをクリックすると、次の画面が出て来ました。
説明を読み進めて行くと、「25番ポートブロック」とか言う聴き慣れない言葉が出て来ました。結論から言ってしまうと、どうやらJ:comからNeuro光に変えたことによって、この「25番ポートブロック」という奴に引っ掛かったらしいのです。
「25番ポートブロックって何?」
色々なところに載っている説明をなるべく簡単に要約すると、「迷惑メール対策の一つで、プロバイダーの提供するメール送信サーバーを経由しないメールを、全てブロックしてしまう」というもの?。そう言われても何だか良くわからないですよね。我が家の結果で言えば、これまでJ:COMでも普通に送れていた「〜@nifty.com」のメールが、NURO光になった途端に送れなくなった訳です。厳密に正しいかどうかはわかりませんが、恐らく、プロバイダーの提供するメールアドレス以外のアドレス(他社のアドレス)でメールを送信しようとすると、プロバイダーがそれをブロックしてメールを送れないようにする。そんな感じだと思います。
「じゃあ、そもそも25番ポートって何?」
ポートといえば港という意味ですよね。わかり易く言うと、メールを送信するには25番の港を使うように、国際的に決められているようです。例えば、世界中にはパソコンや携帯電話、ゲーム機、コピー機、エアコンその他、それぞれの国によっても規格の異なる様々な通信機器が溢れています。でもそのままの状態では互いに通信することが出来ない。お互いが通信し合える様にするには、世界共通の統一した規格が必要なのです。そこで、それぞれの通信機器の中に、規格が統一されたプログラムを組み込み、やり取りするデータの種類によって、その港の番号が決めらたのです。ホームページの閲覧(HTTP)には80番ポート、メールの受信(POP)サーバーは110番ポート、そしてメールの送信(SMTP)サーバーには25番ポートという感じです。ポートの意味は港と言うよりも、家の出入り口と考えた方が分かりやすいと思います。玄関から出るのか、勝手口から出るのか、ベランダから出るのか、はたまた窓から飛び降りるのか?情報の種類によって出口が決められているのです。
「25番ポートブロックの意味」
ところが、この25番の港は検疫が甘く、どんなメールでも送ることが出来るのです。ウィルスや迷惑メールがこの25番ポートから頻繁に送られる様になったので、プロバイダー提供のメールサーバーを通らないメールをブロックしようと、プロバイダー各社が一斉に動き始めた訳です。
「25番ポートブロックの弊害と解決方法」
残念ながら、この25番ポートブロックのおかげで、アドレスが違うと言うだけで、悪意の無い普通のメールまでもが送れなくなってしまったのです。そこで登場するのがサブミッションポート。ポート番号は587番。この587番ポートは、25番ポートとは別の送信ポートで、25番ポートと異なるところは、どんなメールでも送ってしまう25番ポートに対して、587番ポートは、IDとパスワードによって本人が認証されないとメールが送れないのです。
今現在多くのプロバイダーが25番ポートをブロックして、この587番ポートへの変更を呼び掛けています。
Outlookの送信(SMTP)サーバーの設定を25番から587番に変更すれば、解決できるような気がしてきました。
一旦前のページに戻って「メールの設定方法」を開いてみます。
次に「設定値一覧」これをクリックすると、
以下のような、niftyメールの基本的な設定値の表が現れました。
送信(SMPT)サーバーのポート番号が「587」であることが確認できました。
[Outlookの設定変更]
それでは、必要な設定の変更を行いたいと思います。まず、 Outlookを開きます。因みに自分はまだ Outlook2007を使っています。
Outlookが開いたら、
①「ツール」をクリック。
②次に「アカウント設定(A)」をクリック。
③「変更(A)」をクリック。
④右下の「詳細設定(M)」
⑤もう一度「詳細設定」
⑥すると現在の設定値が表示されます。
送信サーバー(SMTP)(O)の右側四角のなかの数字を「25」から「587」に書き換えて下方の「OK」をクリック。
次の画面に変わったら「アカウント設定のテスト(T)をクリック。
左端に2つチェックが付けば設定値の変更は完了です。
これでようやくメールが普通に送れる様になりました。しかし、メールが送れない原因と解決方法を探すにはかなりの時間を要しました。1番悪いのは迷惑メールを送る人間です。対策と言ってもイタチごっこの様な気もするし、この先もこんな事が繰り返されると思います。本当に迷惑な話です。やめて欲しいものです。