散歩のコースは決まっていません。家を出てからはその日の気分で歩き出します。というよりもランが歩き出す方向へ歩き始めます。(無理やり引っ張っても言うことを聞いてくれません。かなり自分勝手なんです。・・・これがジャック・ラッセル・テリアなんです。) しばらく行くと、途中でランが急に立ち止まり、そこから一歩も動かなくなることがあります。そうなるとどんなに引っ張っても動きません。自分の顔をじっと見つめたまま、何かを訴えているのですが、道の先に苦手な犬の臭いでもするのか?はたまた反対方向から何か美味しい匂いでも漂って来るのか? ここから根気比べがしばらく続きますが、そうは言っても結局根負けするのはこっちです。どっちが飼い主だかわかりません。仕方なく歩く方向を変えるとランはすぐに動き出します。クンクンクンクンと地面に鼻をつけて何かを嗅ぎ廻るのです。そして目的の物を見つけると一瞬のハヤワザ!あまりにも速すぎて何を食べたのかわかりません。口の中に頬張って、ガリガリ噛んでいる音だけが聞こえて来るのです。口をこじ開けて吐き出させようと試みますが、抵抗する力は子犬のくせに結構強く、直ぐに飲み込んでしまいます。ジャック・ラッセル・テリアという犬種は本当に食べ物には意地汚いと言えます。美味しい匂いを嗅ぎつけるともう飼い主の言うことなど聞いてはくれません。しかし一旦何かを食べてしまった後は、こちらもそうそうランの好き勝手にはさせません。あくまで飼い主はこっちですから、相手がジャック・ラッセル・テリアであろうとなかろうと、これ以上は甘やかしません。飼い主の意地です。そんな飼い主の気持ちが伝わったのか?それとも何かをお腹に入れて気が済んだのか?ちょっと強めにリードを引っ張っただけで、言うことを聞いてくれるようになりました。そのあとのランは、反対側から人が歩いて来る度に尻尾を振って寄っていきます。これは自分は可愛いと認識していて、絶対に撫でてもらえると思って寄って行くのです。特に小さい子供がいると、子供よりはそのお母さんが目当てです。仮に子供が怖がったとしても、お母さんが「わぁー可愛い!大丈夫よ。ほら、噛んだりしないよ。」と言って撫でてくれるのを知っているのです。結構嫌な性格です。ペットショップのマスターが「やんちゃダヨ!」と言っていたのを思い出します。
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