一週間のトライアル

ジャックラッセルテリアと猫

 「里親が早く見つかると良いね。」「猫を可愛がってくれるお宅だと良いね。」気がつくと我が家は猫の話題ばかりになっていました。カミさんは気になって仕方がないのか、買い物帰りにわざわざ遠回りをして、動物病院の前を通ってみたり。1週間を過ぎて様子を聞いてみると、中々里親が見つからないらしいのです。 カミさんは猫を諦めきれなくて家族会議が始まりました。自分は反対したのですが、「取り敢えず動物病院の先生に相談してみよう。」ということで動物病院に行くことになりました。先生の話では・・・「ペットの犬が、ペットの猫を噛み殺したという話は今まで聞いたことがない、十中八九問題は無いだろう。ただ、お互いの存在に慣れるまでは、一緒にしない方が良い。ごく稀に最後まで慣れない場合もあるので、その時は残念だけど諦めてください・・・。」

  ということで子猫を取り敢えず一週間預かってみることになったのです。

  「トライアル初日」

  子猫のゲージを作る材料は百均で買い揃えました。そのゲージの中で子猫は、新居の雰囲気に慣れないのか、鳴き声ひとつ立てずに、大人しくしていました。
  そんな子猫と我が家の愛犬イチコとは、3週間ぶりの対面となります。
  ゲージの中に子猫を見つけたイチコはそれはもう大興奮。ゲージの網に足を掛けて、爪先でカリカリカリカリと引っ掻きます。子猫はゲージの奥の方に後ずさりして、怖がって震えていました。
  思わず、大きな声でイチコを叱りつけてしまったのですが、考えてみれば狩猟犬の本能でもあります。何よりイチコには、我が家の先住民としての権利もあるのです。「どんな時でもイチコのことを第一に考えてあげて下さい。」と先生にも言われていたのを思い出しました。イチコに「ごめんね」と謝りました。

  「トライアル二日目」

  子猫に名前をつけることになりました。我が家で飼うとはまだ決まっていないのに・・・。
  家族の間でいくつか案が出されました。「Kis My Ft2」の大ファンの娘は「たま」が良い!と強く主張していましたが、猫と出会ったのが9月10日だったので、「キュート」ではどうかと自分が言ったら、娘も簡単に折れて、子猫の名前は「キュート」に決まりました。
  昨日から引き続き、イチコはキュートの存在が気になって、ゲージの側を離れません。ご飯と散歩の時間以外は、ほとんどゲージの前でウロウロしていました。キュートの方も、イチコが側に居る時は、ゲージの奥の方でイチコを睨みつけながらじっとしていました。

  「トライアル三日目」

  キュートに餌をあげたり、耳に薬をぬったり、キュートを抱き上げる度に、イチコはワンワン吠えながジャンプして噛み付こうとしてきます。「キュート」と名前を呼んだだけで、イチコは遠くに居ても飛んできて、キュートの前に割って入ります。イチコはものすごい焼きもち焼きなのです。

  キュートは、我が家の雰囲気に少しは慣れてきたのか、イチコがケージから離れていると、ゲージの中央に出てきて、おもちゃで遊ぶようになりました。
  これまでほとんどキュートの鳴き声を聞くことがなかったのですが、イチコが側に居ない時は、少し鳴くようになりました。でも、イチコが近付くとやはり、奥に逃げてしまい、黙ってしまいます。

  「トライアル四日目」

  慣れというのは不思議なもので、四日目になると今度はイチコの方が、徐々にゲージに近づく回数が減っていきました。また、イチコが近付いても、キュートは、逃げなくなり、ゲージの中央で平気で遊ぶようになりました。

 
  それでもたまに、イチコがゲージに爪を立ててカリカリすると、やっぱりキュートは逃げてしまいます。

  「トライアル五日目」

  イチコがゲージの網に足を掛けても、キュートはもう動じません。イチコがその場から立ち去ろうとすると、今度はキュートがイチコの後ろ姿を追って、ゲージの網に飛び付くようになりました。

  かなりキュートはイチコの存在に慣れてきたように思われます。というよりも、イチコに対してけっこう挑戦的な態度を取るようになってきました。

  「トライアル六日目」

  イチコとキュートをそろそろ一緒にしても大丈夫ではないかと、家族の誰もが思い始めていました。でも、もし万が一何が起こるか分からないので、今の状況を動物病院の先生に報告してからにしようと話していたら、息子がキュートを抱いた手を、いきなりイチコの鼻先に近付けました。するとイチコはキュートの顔の匂いをクンクン嗅いだだけで何もしませんでした。 

  
  キュートをそっと床に下ろしたら、キュートはイチコが恐かったのか、一目散に走り出しました。それと同時にイチコもキュートを追い掛けましたが、キュートの逃げ足の方が早く押し入れに逃げ込んでしまいました。

  「トライアル7日目」

  「キュート」の名前を呼ぶとイチコが飛んできます。人がキュートに近付くとイチコが割って入って来て、キュートを追い廻そうとします。でもいい加減知らん顔をして放っておいたら、イチコもキュートも追いかけっこをしなくなりました。

  たまにキュートが高いところから飛び降りたりすると、それに反応してイチコがキュートを追い掛けたりしますが、追い掛けるだけで、それ以上のことは何も起きませんでした。

  これならどうやら一緒にやっていけそう。一週間のトライアルはこれにて終了です。動物病院に行ってキュートを我が家で育てることを正式に申し入れることになりました。


《次ページに進む》
《前ページに戻る》

《サイトマップ》に移動


【最近人気のジャックラッセルテリアと暮らしています。】


◆◆◆◆◆◆

《リンク集》
・飛機雲はなぜ出来るの?
・路線バスで行く中川温泉郷。
・椎間板ヘルニアは手術では治らない!
・「構成システムを初期化できませんでした。」・・・って何?
・小田原で美味しい梅干しを見つけました。
・ワイモバイルで「iphone 6s」が、通話もネットもコミコミで1年間¥1,480(税別)の理由。


コメント

タイトルとURLをコピーしました