「イチコが安らかな眠りにつきました。」

ジャックラッセルテリアと大腸がん
  病院から家に戻ったのは夜の11時過ぎでした。バイトから帰宅していた娘は心配そうな顔をしていましたが、イチコは落ち着いた様子で、その晩はとりあえず皆も落ち着いて床に付くことが出来ました。

 

  皆がん寝静まる中、イチコがガサガサと動き出て目が覚めました。明かりを付けて時計を見ると午前3時をまわったところ、カミさんも起きてきました。イチコのおむつの中を恐る恐る覗くと、腸が出ていました。
  イチコが大腸がんと診断された時から、イチコを楽にしてあげるという選択肢をいつかは選ばなければならないと、先生から幾度となく言われていました。
  自分はカミさんに向かって、「今日なのかな。」カミさんは無言のまま頷きました。
  この日はたまたまカミさんは仕事が休みだったので、朝になって自分は全てをカミさんに委ねて職場に向かいました。
  昼の休憩時間にスマホを開くと、カミさんからのlineが届いていました。
 「朝9時に病院に行ったら、12時にもう一度来てほしいと言われた。」と書いてありました。
  自分はカミさんに
 「お母さんひとりにつらい思いをさせてゴメンね。」と返信しました。すると、
 「大丈夫。子供たちも一緒だから。」
 「えっ。学校は?」
 「二人とも休んだ。」
  自分は
 「それならイチコも寂しくないね。」と返信しました。
  通常12時は、病院の職員がお昼の休憩に入る時間です。それなのに病院のスタッフは全員でイチコと3人を迎え入れてくれたそうです。
 待合室で少しだけ待ってる間に撮られた写真です。処置室に入るまでカミさんがずっとイチコを抱いていたそうです。
 イチコの処置が終わるまでの間、カミさんも、息子も、娘も、ずっと涙が止まらなかったそうです。
 
  先生から呼ばれて中に入ると、横たわったイチコの周りにはたくさんの花が飾られていたそうです。イチコは大腸がんの辛い痛みからようやく解放されて、安らかな顔をして眠っていたそうです。

 

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